いよいよ、待ち望んでいた『嫌われる勇気』の放送が開始されました!

原案は「アドラー心理学」を解説した、180万部を超えるベストセラー!

「アドラー心理学」「刑事ドラマ」「ミステリー」と気になるキーワードが並ぶ本作、一体どんな作品になるのかと、放送開始を心待ちにしていました。

以下、第1話のあらすじと感想です。

[第1話のあらすじ]

憧れの警視庁捜査一課8係に配属になった新人刑事・青山年雄(加藤シゲアキ)は、出勤早々殺人事件の捜査を命じられます。

ファッション雑誌『ビーナス』の人気モデル・赤塚留美が、撮影スタジオの一室で殺害されました。

捜査のため、バディを組むことになった庵堂蘭子(香里奈)の元へ向かう青山ですが、顔を合わせてすぐに、青山の携帯電話に第二の殺人があったとの連絡が入ります。

急いで現場に向かう青山と蘭子。

第二の殺人の被害者は、丹羽優香。

彼女もファッション雑誌『ビーナス』のモデルでした。

連続殺人事件として捜査を始めた刑事たちは、人気が急上昇していた被害者二人の影で、掲載ページを削られていたモデル・天野真紀を有力な容疑者として捜査を進めることにします。

一方、情報共有のための会議にも参加せず、蘭子は独自の捜査を続けます。

そんな蘭子に、青山は「今のままじゃまずいと思います。8係の中で完全に浮いてるし」と苦言を表しますが、蘭子は一切気にする様子もありません。

真紀が主宰する美容ドリンク・コンブチャ教室に生徒として入会した蘭子が出会ったのは、似たようなフリフリのエプロンを身にまとった真紀の取り巻きたち。

取り巻きのリーダー的存在である彩子や、周りに合わせ自分の意見をなかなか言えない美里などと、蘭子は交流を深めていきます。

他の刑事や鑑識官の言うことを無視して、一見身勝手に思われる行動をする蘭子に、青山は辟易とした様子。

係長の半田陽介(升毅)に勧められ、帝都大学の教授であり警視庁コンサルタントである大文字哲人(椎名桔平)に話を聞きに行った青山は、蘭子のことを理解するためには「アドラー心理学」を知る必要があると言われます。

「すべての悩みは、対人関係にある」と断言し、「すべての犯罪は、対人関係の悩みが生む」と語る大文字。

「どんな凶悪な犯罪であろうと、犯罪者にとっての善がある」という大文字の言葉に、青山は首をかしげます。

一方、一人捜査を続ける蘭子は、コンブチャ教室の集まりに参加する中で、思っていることを素直に口にしては、空気を凍らせていました。

いつも自分の考えを言えずにいる美里は、そんな蘭子に尊敬の眼差しを向けるようになります。

蘭子を羨ましがる美里に、蘭子は「いつまで経っても変われないのは、自分自身が変わらない決心をしているから」「あなたの不幸は、あなた自身が選んだもの」と言い放ちます。

事件の重要人物としてマスコミに追い回され、次第に追い詰められていく真紀。

慎重に捜査を進めようとしていた他の刑事たちとは対象的に、真紀に直接関わり続ける蘭子に、青山は「勝手な行動は自重してほしい」と訴えます。

「みんな怒ってますよ」と伝える青山を、蘭子は「皆さんが私のことをどう思うかは皆さんの課題であって、私の課題ではありません」と一蹴。

「私は他人にも自分にも嘘をつきたくありません」と、蘭子は頑なです。

そんな中、第二被害者の衣類から、コンブチャを培養するための菌が検出されます。

コンブチャ教室を開いている真紀が犯人である証拠が出たと、刑事たちは真紀の居場所を探します。

しかし、ようやく探し当てた先で、真紀は冷たくなった状態で発見されました。

自殺だろうと言う鑑識官や他の刑事の言葉を、蘭子はばっさりと否定します。

その後、以前真紀のストーカーとして逮捕されたことがある男が、真紀を殺害した容疑で逮捕されました。

男はモデル二人も自分が殺したと供述しますが、蘭子は納得せず一人捜査を続けます。

そんな蘭子の姿を見て、青山は「蘭子は勝手な捜査ばかりすると思っていたが、実はそうではないのかもしれない」と考えるように。

相談を受けた大文字は、青山に「蘭子は生まれながらにしてアドラーの考えが身についている、いわばナチュラル・ボーン・アドラーである」と語ります。

とうとう真犯人を突きとめた蘭子。

真犯人の正体は、真紀の取り巻きのリーダー、彩子でした。

権威者である真紀と自分とを結びつけることで特別であることを求め、偽りの優越感に浸っていた彩子。

真紀が有名人であり続けなければ、自分は特別でなくなってしまうと信じる彩子は、落ち目のモデルとなった真紀より人気のあるモデル二人を殺害することで、真紀の人気を保とうとしたのです。

しかし彩子の思惑通りにはいかず、真紀はマスコミに二人を殺害したのではと疑いの目を向けられ、その権威は失墜してしまいました。

彩子は真紀の人気に縋ることを止め、真紀を悪者に仕立て、そんな人を信じた可哀想な私という不幸自慢で新たな特別の存在になろうとしました。

それは、アドラー心理学における、犯罪者にとっての「善」による行動でした。

その目論みは蘭子によって暴かれ、彩子はモデル二人の殺人と、真紀に対する殺人教唆の疑いで連行されるに至りました。

特別な存在になりたくて罪を犯した彩子は、皮肉にも「犯罪者」という特別な地位を得たのです。

周りの言うことや先入観に惑わされず、自分を信じて捜査することによって真実に辿りついた蘭子。

青山は、「他者に嫌われてでも生きることを実践する勇気は、幸せになる勇気でもある」という大文字の言葉を思い出し、それを持つ蘭子を見直します。

ラスト、一人森の中で過去を思い返す蘭子の元に、大文字が現れます。

どうやら幼い頃、蘭子はここで誘拐されたことがある模様。

「ここは私にとって始まりの場所です」と語る蘭子を、大文字は意味深な様子で見つめます。

二人は一体どんな関係なのでしょうか、気になりますね。

今回はアドラー心理学の導入といった内容でした。

次回はアドラー心理学の重要な考えである「目的論」について。

どんな事件が起き、蘭子はそれに対しどんな言動をするのか期待です。

[第1話の感想]

第1話、ドキドキしながら拝見しましたが、テンポ良く進んでいくストーリーにどんどん惹き込まれました

香里奈さん演じる「嫌われる勇気」を持つ庵堂蘭子と、そんな蘭子に振り回される新人刑事、加藤シゲアキさん演じる青山年雄のやりとりと、青山に「アドラー心理学」を説く大学教授、椎名桔平さん演じる大文字哲人など、ドラマオリジナルの魅力的な登場人物に、もうすっかり虜になっています(笑)

我が道を行く蘭子のかっこよさと、「待ってくださいよ~」と蘭子の後を追う青山のかわいさ……ヒーローとヒロインが完全に逆転している気がしますが、それがまたたまらないですね!

青山のくるくると変わる豊かな表情が、心理学や犯罪事件という重くなりがちなテーマを親しみやすいものにしてくれていると感じました。

「自分探しにキューバまで行って、一人悩んだ末に捜査一課の刑事になろうと決めたんです」という青山の台詞に、青山を演じるシゲが、2016年のお正月、実際にキューバに行っていたことを思い出し、まさかそのネタを仕込んでくるなんて!と大喜びしましたが、副音声によるとその意図はなく、なんとまったくの偶然とのこと。

それはそれですごい!

自分探しのためにキューバまで行っちゃう行動力を持ちながら、捜査チームの人たちの言動をうかがい、自分がどう見られているか常に気にする青山刑事、なんとも愛おしいキャラクターです。

そんな青山が蘭子にばっさり切り捨てられていく様は胸が痛みますが、きっとそのうち蘭子も青山のことを認めてくれるはず……!と信じて見守っていきたいと思います。

ドラマとしては、なんだか詰め込みすぎな感がありましたが、初回なので色々盛り込んでいるのでしょう。

あくまで軸は「アドラー心理学」であり、推理がメインではないのだということを念頭に置いて視聴した方がいいかもしれません。

蘭子の台詞や行動から、自分らしく毎日を生きる術を学んでいきたいと思います。

第1話を見た段階では、アドラー心理学における対人関係の出発点、「課題の分離」は蘭子から感じることができましたが、対人関係のゴールである「共同体感覚」が備わっているかはよくわかりませんでした。

きっとこれから、「ナチュラル・ボーン・アドラー」としての実力を発揮してくれることでしょう。

ごてごての刑事モノや、難解なミステリーではなく、このドラマの真価は「アドラー心理学」の考えを知ること。

視聴者の目線に一番近いであろう青山の成長を追いながら、「アドラー心理学」について学んでいけることを期待しています!